順位戦Ｃ級１組第９回戦～服部慎一郎六段段対高橋道雄九段

お題「順位戦から名人への挑戦権獲得の道」

お題「後期高齢者の楽しみ」

お題「味のある手筋」

ようこそ！

お越しくださいました。

今回は、順位戦C級から注目の若手・服部六段とベテラン実力派棋士でもあり、NHK杯将棋トーナメントで司会を務める中村桃子女流三段の師匠・高橋九段の対局から棋譜を通して

【次の一手】をご一緒に考えてみたいと思います。

なお、服部六段は８戦目まで負けなしで全勝街道をまっしぐらで、現在のＣ級１組からＢ級２組への昇級に一番近い位置にあります。

また、服部六段は幣ブログでお馴染みの富山県出身の中田章道七段がお師匠さんです。

※名人への挑戦権獲得への道

www.shogi.or.jp

すでにご承知の方も多いかと思いますが、ちょっと復習してみましょうか。

まずは棋士にならないと名人へは挑戦できません。棋士になるには師匠を決めて奨励会へ入会する必要があります。

入会試験に合格しても、６級から三段へ昇段しても《三段リーグ》でもまれて２６歳までに四段に昇段しないと脱会しなくては成りません。いわゆる【年齢の壁】という条件に縛られます。

めでたく四段に昇段すれば、晴れて【棋士】と呼ばれ、順位戦Ｃ級２組に籍を置きスタートです。

１年間開催される順位戦に参加することができますが、１年間戦って順調に毎年昇級すれば５年でようやく名人への挑戦が可能になるA級入りです。そこで勝利数でトップになれば名人への挑戦権が手に入ります。

なお、８冠の藤井聡太名人でも、６年かかっています。

開始日時    2024-01-09 10:00:00
棋戦    第82期順位戦Ｃ級１組９回戦
先　手    服部慎一郎 六段
後　手    高橋道雄 九段
手合割    平手
場　所    名古屋将棋対局場
時　間    6時間
消費時間    75▲124△245
戦　型    横歩取り

【略歴】

名　　前    服部　慎一郎
生年月日    1999年8月2日（24歳）
プロ入り年月日    2020年4月1日（20歳）
棋士番号    322
出身地    富山県富山市
所　属    日本将棋連盟（関西）
師　匠    中田章道七段
竜王戦    4組
順位戦    C級1組
今年度成績    22勝12敗(0.6470)

名　　前    高橋 　道雄
生年月日    1960年4月23日（63歳）
プロ入り年月日    1980年6月4日(20歳）
棋士番号    142
出身地    東京都
所　属    日本将棋連盟（関東）
師　匠    佐瀬勇次名誉九段
弟　子    中村亮介、黒沢怜生、中村桃子、宮宗紫野

竜王戦    4組（1組：23期※第1期本戦シードを含む。）
順位戦    Ｃ級1組（Ａ級：13期）
今年度成績    5勝13敗(0.2777)

▶１３手目☗３四飛。

横歩取りに進みました

＜横歩取り＞健在です。

▶１４手目☗８八角成。

角交換に後手は出ました。目論見は後手には何があるでしょうね。

▶１６手目☖２五角打ち。

後手の秘めた策は、飛車取りと４７角成を狙った一手でした。

【次の一手】

▶２２手目☖２五飛成まで。先手番。

次で、AI（水匠２）による《最善手》を分析してもらいます。

あなたはどんな対応策が浮かびますか。

◩佐々木勇気八段（当時五段）～「日進月歩」

将棋の森(女流三段高橋和代表）の大会で私が優勝した際に授与された記念品。

プロフィールで居飛車党の佐々木勇気八段を押している理由はここにあります。

ポチっと応援していただけたら励みになります。

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《最善手》

▶２３手目☗１八角打ち。

この角打ちの狙いはおいらにはわかりません。

こういう使い方がベストなんですね。棋譜並べは勉強になります。

本譜は☗２七角でしたが同じ意図ででしょう。

☗２七角は《味のある手筋》ではないでしょうか。

【棋譜】

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初手から終局まで再生してごゆっくりどおぞ( *´艸｀)

※shogiplaygroundは便利な将棋サイトで、CSA形式で保存された棋譜でも上記将棋盤のとおり、一手一手駒が動いてくれて重宝しています(｡･ω･｡)ﾉ♡

【投了図】

▶７５手目☗３八角打ちまで後手投了。

ここで投了が後手はスッキリするのかな・・・。両者ともに駒損はないし、玉の囲いはしっかりしている。わかんないよ～ああああああああー。

これで服部六段は９連勝でトップの座を保持しました。

《評価》

両者ともに悪手は０個。

もう少し駒の動きを観たかったなぁ。

順位戦Ｃ級２組成績表

お気軽にコメントをお寄せいただけたら嬉しく思います。

将棋は、お互いが公平に《一手》ごとに指す中で、相手の読みを外し、それを上回る手が浮かんだらヤッタ～って気分になりますよね(^^♪

駒音だけが響く中で、双方が「次の一手」を読む姿に無言の中でコミュニケーションが交わされる。

将棋を通して良きライバルになれたら嬉しいですね(^_-)-☆

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